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執筆者の写真alt-alc,ltd.

Dry Covid:コロナとアルコール





”Dry Covid”という言葉は日本では、まだあまりなじみがない。


北米を中心にイギリスやオーストラリアなどで提唱されている、ロックダウンや外出自粛を機会にアルコールとの付き合い方を考えようというものである。


Google Trend:Dry Covid (2020年1月6日~4月6日)

ここ1カ月ほどで話題になった言葉であり、素面を意味する"Dry"とコロナの正式名称"Covid-19"から来ている。


非常事態とアルコールの関係性

災害や大事件によるショックとアルコール問題の相関は以前からさけばれている。


2008年のアメリカの調査では、2005年にアメリカ合衆国南東部を襲った大型ハリケーン、ハリケーン・カトリーナの際、該当地域においてアルコール関連の入院率が35%も伸びたと記録されている。同様の結果は9・11の時などでも観測されている。


ハリケーンのような地域限定的な災害に対して、今回のコロナはもはや世界規模で蔓延しており、専門機関はこれまでにない規模で二次被害的にアルコール中毒のような問題が起こるのではないかと懸念している。


Dry Covidの世界の反応

とは言え、Dry Covidの世界の反応もそれぞれだ。


もともと卒アルを目指していた人にとってはうれしい後押しかもしれないが、多くの人がロックダウンの最中、アルコールを必要としているようだ。


実際多くの人にとって必要なのは、ECからの安全なアルコール購入であるようで、ECを伸ばしている酒屋は世界的に多い。


弊社アルト・アルコとしても、積極的にDry Covidを!という気持ちには今一つなれないが、先のアメリカの調査などを考えると、こういう時期だからこそお酒との付き合い方は気をつけなくてはなという気持ちになる。


コロナで直接的なショックを受けていなくても、外出自粛やリモートワークの毎日で鬱々とした日々を送っている人もいるだろう。


週末の外出自粛を家でお酒を飲みながら過ごす人も多いかもしれない。

リモートワークになったので、夜のお酒がもう一杯、もう一本と増えた人もいるかもしれない。

外に出れないストレスを知らず知らずのうちに、お酒で解消しようとしている人もいるかもしれない。

コロナショックで起きた問題から目を背けたくて、お酒に逃げたくなる人もいるかもしれない。


もちろん、飲まずに(あるいは、美味しいノンアルコール)でこれを代用できればいいのかもしれないが、そういうわけにもいかない。


今のアルコールとの付き合い方

であれば、無目的にお酒を飲むのではなく、せっかくの機会なので、是非目的をもってお酒を飲んでみてほしい(ノンアルコール専門商社としては不適切な提案かもしれないが)。


  • いつもよりちょっといいお酒を飲む

  • 普段飲まないお酒の種類を飲む

  • 大手メーカーのものでなく、クラフトなものを飲む

  • オンライン飲み会などでプロと繋がって学びながら飲む


一歩踏み込んで消費するというのは、食材であれ飲料であれ、アルコールであれノンアルコールであれ、有意義なことである。


普段はレストランにしか卸していない食材が、今だけ通販を通じて個人購入できたり、酒類メーカーが製造者と一緒のオンライン飲み会を開いたりしている今は、じつは新しい学びや出会いを求めて食事をするうってつけの機会なのかもしれない。

 

コロナにかからずとも、そのせいでお酒に飲まれてしまえば元も子もない。

この機を逆手にとって、良い学び・良い出会いの機会にしてもらえればと思う。


もちろん、普段飲まない面白い/美味しいノンアルコールを飲むというのも、立派な学びであり出会いだろう。


参考サイト

"The trauma of the coronavirus pandemic could cause a nationwide spike in substance abuse, experts say" BUSINESS INSIDER

"Let’s try “Dry Covid” – lockdown is the time to kick our national alcohol habit for good" Independent

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