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執筆者の写真alt-alc,ltd.

縦にも横にも広がるノンアルコールスピリッツ





ノンアルコールスピリッツも随分幅が出てきた。

今回は縦横に広がる世界のノンアルコールスピリッツ市場、そして日本のノンアルコールスピリッツ市場について紹介していきたい。


横軸:商品レンジの充実

横軸でも見てみると、ノンアルコールジンだけでなく、ノンアルコールラム・ノンアルコールウォッカ・ノンアルコールウィスキー、『ノンアルコールスピリッツの蒸留』でも紹介したような水蒸気蒸留をベースとしたものから、ボタニカル抽出の形で造られたものまで広く展開されるようになってきた。


弊社で確認しているだけでも、世界中で少なくとも80ブランドほどが出ており、今後ますますのノンアルコールスピリッツの市場の裾野は広がっていくように思われる。


縦軸:価格レンジの充実

縦軸で見ても、ノンアルコールスピリッツというジャンルの草創期においては、一部高級デパートやレストランなどに特化しており、価格帯もクラフトジンなどと同等の価格帯が多かった。


しかし、イギリスでは、全国チェーンスーパーAldiから、£10.0を下回るプライベートブランドのノンアルコールスピリッツを出されるなど、縦軸においても幅が出てくるようになった。


反応の多様化

公平を期すためにも、ノンアルコールスピリッツに対する市場の反応が多様化してきたことにも触れておきたい。


例えば、素晴らしいラベルデザインや趣向を凝らしたマーケティング、さらに相次ぐ完売という実績でもって、認知を拡げてきたSeedlipは当初「蝶よ花よ」と言わんばかりの肯定的な意見が続いてきた。


しかし、意外な人物がそこに待ったをかけた。


David Gluckmanは、Diageoの元ブランド開発コンサルタントとしてタンカレーTENの開発などにも携わった人物だ。オンラインメディア"THE BUYER"では、彼のインタビュー記事"why Seedlip is the Emperor’s New Clothes(なぜSeedlipは裸の王様なのか)"で批判的に語っている。

*批判の内容について詳述するつもりはないので、ご興味のある方は下部のリンクより飛んでいただきたい。


ノンアルコールスピリッツ、日本でも

最後に日本でも、ノンアルコールスピリッツの流れができていることを紹介したい。


一つ目は、神奈川で造られる"NEMA"(https://bit.ly/3fQpgVK)。

バーテンダー北條智之氏が開発したノンアルコールジンであり、バラのフレーバーが特徴的である。


もう一つは、一時期渋谷でPOPUPバーも出されていた「のん」(https://bit.ly/2T52Wxy)。

来月から、和と洋それぞれのボタニカルを表現した二種類の販売をスタートする。


世界的にも急速に市場が成長しつつあるノンアルコールスピリッツ市場の情報をこれからも紹介していきたい。


参考サイト

"Aldi launches its first ever non-alcoholic spirit" FOODBEV MEDIA

"David Gluckman: why Seedlip is the Emperor’s New Clothes" THE BUYER


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