ジェームズ・ボンドと言えば、言わずと知れたイギリス秘密情報部のスパイであり、男性の永遠のあこがれでもある。
バーに行けばウォッカマティーニ(もちろんシェイクだ)を嗜み、愛車にはいつもボランジェを冷やしている。しかし、そんな世界が認めたハードボイルドも時代の潮流には逆らえないようだ。
ジェームズ・ボンドは重度のアルコール依存?
事の発端は、2018年にPublic Health Academicのレポートで、過去24作の007を分析した結果重度のアルコール依存症であると診断されたことにある。
レポートによれば、ジェームズ・ボンドは、これまでの映画で109回の飲酒シーンが確認されており、平均して一作につき4.5回の飲酒をしているという。
最も飲んだ回(映画:007/慰みの報酬)では、24ユニット(100%アルコール換算240ml/5%ビール換算4.8ℓ/12%ワイン換算2ℓ)飲んでいるというから驚きである。
そしてこのような過度な飲酒が、ジェームズ・ボンドを様々な危険な行為に走らせているのではないかと分析されている。実際、ボンドにはアルコール使用障害の該当項目が過半数以上当てはまるとのことである。
このレポートは、ボンドの所属するMI6に対しても、ボンドへよりストレスの少ない労働環境を提示すべきだと、苦言を呈している。
働き方改革や、アルコールとの向き合い方が唱えられている昨今、アルコールを飲みながら命をかけてスパイをする時代ではなくなったのかもしれない(それはそれで世知辛い)。
ジェームズ・ボンドもノンアルコールビールを飲む時代
そんな背景が影響したかはわかりませんが、新作 "007/NO TIME TO DIE" の公開に先立ち、ハイネケン0.0とのコラボオフィシャルCMがスタートしている。
パスポートを求めて走り回るダニエル・クレイグが、最後に行きついたバーカウンターでマティーニ用のカクテルグラスを退け、ノンアルコールビールを飲む貴重な姿を見ることができる。
(映像は、ハイネケンのスタンダードビールとノンアルコールビールVer.の二パターン存在する。)
有望なノンアルコールビール市場とハイネケン0.0
世界のビール市場は6000億ドル(およそ66兆円)規模ともいわれており、このうち2024年までに2500億ドル(およそ27.5兆円)ほどがノンアルコールおよびローアルコールにとって代わると言われている。
ハイネケン0.0は、そんなノンアルコールビールの中でも初めてグローバルな成功を収めたブランドといえる。2017年に誕生したハイネケン0.0は、初めて世界三十ヵ国に広がっていった。
2020年はノンアルコールイヤーに!、と新年一本目のブログでも紹介したがジェームズ・ボンドもノンアルコールに手を出した今、もはや疑う余地はなくなった。
参考サイト
"'Licence to swill' - James Bond declared 'severe' alcoholic by public health academics" The Telegraph
"Heineken enlists James Bond to push non-alcoholic beer" MARKETING DIVE
"Daniel Craig vs James Bond" Heineken
"Why Heineken and Budweiser Are Killing It With Zero-Alcohol Beer" FORTUNE
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